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モンテッソーリと従来の教育の違いは何ですか?
もっとも大きく異なる点の一つは、モンテッソーリのエレメンタリークラスでは、一人ひとりの子どもを主体とした学習が展開されることです。皆が同時に一方向的に同じ情報を与えられる形式ではなく、教師の観察と助言を得ながら、一人ひとりが自分の成長ペースや興味を基に、丁寧に組まれた活動で学習を行います。
個人プロジェクト、グループプロジェクト、校外学習活動の企画、専門家を招いたインタビューイベントの企画、美術展の企画など、様々な学習機会において、自分で主体的に作っていく経験を通じて実践的に学習します。
教科ごとに分けられた教科書、大人による授業や、(一般の学校で採用されている)一時間単位で入れ替わりで異なる教科を学習する様な時間割システムではありません。
子どもの主体性を最大限に尊重した環境でありながらも、学習の進行は一般の学校に比べ総じて早く、一般の学校の2年生や3年生の学習内容を、当スクールの1年生が学習することもあります。
子どもたちは、主体的に学習を進められるので、皆、ワクワクしながら楽しくお仕事に没入します。縦割りクラスや一人ひとり違うことを学習する環境で、他者との競争ではなく、子どもたちはお互いに教え与えたり共有したり、ポジティブな影響を与え合います。… -
モンテッソーリの学校や哲学は、宗教的背景がありますか?
モンテッソーリ教育は特定の宗教とは関係ありません。1907年に医師で教育家であるマリア・モンテッソーリ博士が、子どもたちに対する観察と検証を通して確立し、その後、世界中のモンテッソーリの教師たちが現場における実践と研究を通して積み重ねてきた、科学的な教育方法であり哲学です。…
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自由な選択で学習するということですが、どのようにバランスを保ちながら学習するのですか?
モンテッソーリの子どもたちは、教師による判断と子ども自らが責任をもって扱うことができる範囲で自由に選ぶことができます。教師がそれぞれの子どもが、すべての分野を適切なペースで学習を進めているかを、把握し、かたよりなく異なる分野に子どもの関心が繋がるよう導きます。…
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モンテッソーリは幼稚園だけではないのですか?
本来は、6カ月から18歳までのプログラムがあります。北米や欧州では、小・中学校までの学校が多く存在します。国内では当スクールが日本初の0~12歳までのモンテッソーリ一貫校を目指しています。…
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モンテッソーリの学校は、一般的な学校と比べて子ども達の学業をどれほど重視していますか?
モンテッソーリの哲学は、学習は学校だけにとどまらず、また学校を終えた後の人生でも、生涯学び続ける意欲と姿勢を持つ人格を育むことを目標としています。さらに、モンテッソーリのレッスンでは、実践的な実験や研究、体験を重視した学習、また、「5つのグレートレッスン」という宇宙と地球、人類の歴史で構成された基礎的テーマを土台として学習を進めるので、教科書で与えられた文字情報の暗記ではなく、子どもたちは自分に繋がりや意味のある事象として、知識を構築していきます。…
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競争に重きをおかない考えということだが、では、どのようにして将来、迎えるであろう競争に対して 必要な準備ができるのでしょうか?
モンテッソーリのクラスでは、子ども達は自分主導的な学習を経験を通して、自分自身と向き合い、自己に対する観察や修正を重ねながら、学習スキルの向上を目指します。「競う相手は自分」だということができます。そうして、子ども達は早くから、自分の得意なことに対して自信をつけると同時に、不得意なことについても認識しどう対応するか考えることができるようになります。
学年が上がると、子ども達たちはさまざまな「健全な」競争を伴うイベントや活動に参加する機会が与えられます。健全な競争とは、例えば、作文コンテストや運動競技、演奏コンクールなど、明確な「勝者」「受賞者」が存在するイベントです。健全な競争では、参加者それぞれが、決められた同じルールの下、優れたパフォーマンスや結果を出すため切磋琢磨します。他者との競争が悪だと考えているのではありません。競争で他者に勝つことが、学習の目標やモチベーションになってしまうことは、子どもの成長にとって邪魔だということです。小学校の年齢の子どもたちは、あらゆる情報や概念を旺盛に吸収していきます。学習に対するモチベーションが、内から湧き起こる好奇心や興味、成長したい情熱によるものとなるよう、子ども達をサポートします。…